もしかして、最近お友達や知り合いから「すごくいい話があるんだけど」「一緒に夢を叶えない?」と誘われたことはありませんか?
「権利収入」「不労所得」といった魅力的な言葉に、なんだか心がワクワクする一方で、「本当にそんなにうまくいくのかな…」という、漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
ネットワークビジネスは、法律で定められたルールを守れば合法なビジネスとして認められています。でも、その一方で、勧誘の方法を巡るトラブルが後を絶たないのも事実です。
このお話では、あなたが今抱えている「期待」と「不安」にそっと寄り添いながら、ネットワークビジネスで「本当に稼げるのか?」という現実について、一緒に考えていきたいと思います。
目次
💍 あなたをワクワクさせる「夢」と「希望」のお話
ネットワークビジネスに興味を持つきっかけは、ほとんどの場合、誰かからの勧誘です。
勧誘者の方は、まずあなたの「夢」や「理想」を丁寧に聞いてくれます。
そして、
「子供の将来のためにもっとお金が必要じゃない?」
「夢を叶えるためには、お金を稼がなきゃいけないよね」
といった言葉で、あなたの心の中にある漠然とした「不安」にそっと寄り添いつつ、
このビジネスがその解決策になりうる「希望」として提示されるのです 。
その話を聞いて、あなたはどんな気持ちになりましたか?
もしかしたら、「権利収入」「副業」「不労所得」といった言葉が、現在の忙しい毎日や、将来への不安を解消してくれる救世主のように思えたかもしれません 。
現代社会では、「長時間働いているのに給料が上がらない」といった不満を抱えている人が少なくありません。
そんな時に「努力が報われるビジネスがあるよ」と言われたら、心惹かれるのは当然のことです。
成功者とされる方々の体験談には、
「このビジネスのおかげで人生が変わった」
「自由な時間と豊かさが手に入った」
といった、キラキラした言葉が並びます。
また、成功の秘訣として
「明確な目標を持つこと」
「諦めない粘り強さ」
「成功している人の近くにいること」
など、自己成長を促すようなアドバイスが語られることもあります 。
💰 知っておきたい、金銭的な「特定負担」と「借金」のリスク
ネットワークビジネスを始めるためには、入会金や年会費、そして高額な商品や資料の買い込みなど、さまざまな金銭的な負担(「特定負担」といいます)がかかることがあります 。
これらの負担は、たとえあなたが商品を購入するだけでビジネスに参加しない場合でも、発生する可能性があります 。
💔 心が痛むお話。大切な人間関係を守るために
ネットワークビジネスが社会問題となる一番大きな理由の一つは、友人や家族との大切な人間関係を壊してしまう可能性です 。
「もし勧誘を断ったら、この人との関係はもう終わりかな…」そんなふうに悩んだことはありませんか?
もし勧誘を断ったことで長年の友人との縁が切れてしまったという話は、決して珍しいことではありません 。
勧誘を受けた側は「また誘われるのではないか」という不信感を抱き、人間関係そのものにヒビが入ってしまうのです 。
最近では、SNSやマッチングアプリ、社会人サークルなどを通じた勧誘も増えています 。
これは、勧誘する側が「既存の友人や知人だけでは勧誘対象が足りない」と感じていることの証拠かもしれません。
このような勧誘は、「真剣な出会いを求めていたのにショック…」といった、新たな被害を生み出し、「人間不信」を助長する社会問題へと発展しています 。
📜 知っておけば安心! 法律のルールと正しい知識
「このビジネスは合法だから安心して」と言われたら、信じてしまいますよね。
確かにネットワークビジネスは、特定商取引法で「連鎖販売取引」として定義されており、法律を守って運営すれば合法な事業です 。
一方で、法律で全面的に禁止されている「ねずみ講(無限連鎖講)」は、商品やサービスを伴わず、金銭の受け渡しだけを目的とする違法な仕組みです 。
あなたが受けた勧誘は、この法律のルールをきちんと守っていたでしょうか?
法律では、連鎖販売取引を行う事業者がしてはいけない「禁止行為」を細かく定めています 。
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勧誘の目的をはっきり告げること: 「めったに会えない人に会わせたい」などと言って、勧誘目的を告げずに誘い出すのは法律違反です 。
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断定的な表現をしないこと: 「必ず儲かる」「絶対に損しない」といった、利益が確実であるかのように誤解を招く断定的な表現も、法律で禁止されています。これは「不実告知」や「断定的判断の提供」として、法に触れる可能性があるのです。
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強引な勧誘をしないこと: 相手を困惑させたり、威圧したりして契約を迫ることは禁止されています 。
もし、あなたが不安に感じたり、強引な勧誘をされたりした場合は、契約書を受け取った日から20日以内であれば、クーリング・オフ制度を利用して契約を解除できます 。
このとき、事業者は損害賠償や違約金を請求することはできません 。
💖 まとめ:一人で悩まず、大切な自分を守るために
「ネットワークビジネスで稼げるのか?」という問いに、安易な答えはありません。
稼げる可能性はゼロではありませんが、それはごく一部の特別な方だけであり、多くの人が期待するような「簡単に、楽して」という道のりではないのが現実です 。