Last Updated on 2023年12月16日 by admin
トランプ政権発足一年半。大風呂敷の有言不実行かと思いきや、次から次へと大統領令を発行しては物議を醸しています。果たしてこれらの公約の実現によって一体誰が笑い誰が泣くのでしょうか?39の公約に沿って考えてみましょう。
目次
政策
“Make America Great Again”「アメリカを再び偉大な国へ」を目標に掲げその為に、「アメリカ第一」「アメリカ人を雇い、アメリカ製品を買う」ことを最重要課題とし、これに沿った政策を約束しています。
公約一覧
以下の39の公約の各タイトルと「」内はMashable.comからのオリジナル意訳です。(Don’t copy)
“Here are 39 things Donald Trump has promised America”
移民関連
メキシコ国境にどでかい壁を造りメキシコに支払われる
しかしメキシコは勿論承諾しません。
*メキシコ知らん顔、トランプ氏の負け
国境の取り締まりを強化
「不法入国を防止し、今いる不法移民最低500万人を国外退去させる」
*不法入国で逮捕された両親から無残に引き離された子供たちが大勢泣いています。この状態を誰が笑えるでしょうか?
移民聖域の撤廃
「不法移民による犯罪を厳しく取り締まる」
善良な市民まで肩身の狭い思いをすることになるかも。
*市民泣き笑い、犯罪者泣き
米国での成功可能性を測る入国審査
能力やお金のない人はお断りというもので、入国制限の最たるものです。
*持てる人は喜び、持たざる人は泣くでしょう
認証ビザ追跡システム
「今はまだだが今後進めていく」
テロ防止に役に立つが一般人も常に監視されるかも
*国家は喜び、市民ぬか喜び
テロ攻撃を受けた国からの移民禁止
「イギリスやフランスまでも」
一番の友好国までも禁止とは。トランプ氏の祖先もイギリスからの移民だったはずなのに。移民によって建国し、移民によって繁栄してきたアメリカそのものを否定するもので
*最初は一般人が泣き、後から国も泣くことに
モスクを監視
「以前から論争が絶えなかったこの問題、違法では?」
*反イスラムは喜び、善良なイスラム教徒は泣きべそ、テロリストも泣く
難民対策強化
「シリア難民プログラム停止、他難民排除、米国内の難民データベース作成」
テロ対策でしょうが、国際的に非難を浴びることになるでしょう。
*トランプ氏喜び、泣くのは難民です
国政
オバマ大統領令撤回
「温室効果ガス規制解除、同性カップルの医療休暇廃止等前大統領令の撤回」
同性婚にはまだ賛否両論あります。しかし温室効果ガスに関しては大国が率先してやるべきことで、しかも世界第2位の排出国として国際的な非難は免れないでしょう。
*共和党が笑い、民主党と同性カップル、地球も泣くでしょう
クリントン氏のメール問題を追及のため特別検事を任命
クリントン氏だけでなく歴代の政治家たちがやっていたことで、ここで一掃するのは価値あることかもしれない。民主党も共和党も平等にとなると
*困るのは皆、トランプ氏の一人笑いとなるかも
オバマケア廃止
「代わりに今の地方単位の市場ではなくもっと強力な医療市場を作る」
*お金持ちは笑い、貧乏人は泣くでしょう
ところが今のところ、党内からも造反者が出て新案は承認されていません。
※ トランプはオバマが嫌い !? 発言と政策から読み取ってみれば
人工中絶反対
「『家族計画連盟』への資金援助打ち切り、『ロー対ウエイド裁判』を覆すための新たな最高裁判所判事任名」
またもオバマ崩し
*共和党が喜び、民主党の泣き
環境保護庁・教育省の役割・権限を削除又は削減
オバマ氏が進めてきた環境保護と教育重視を止めて経済重視。エネルギー関連をサポートするには、クリーン作戦は邪魔なのです。
*エネルギー業界が笑い、教育では貧乏人がまた泣くことに
インフラ再建
「国際協力資金を国内インフラの再建と改修に回す」
アメリカ第一ということで、国内は潤うでしょうが大国の名分は保てるでしょうか?
*最初はアメリカが喜び、国連は泣き、後には共々泣くでしょう
教育関連
新たな教育システム
「貧困家庭の1100万人の子供全てにチャータースクールと私立学校を選択できるようにする」
これで貧困家庭の教育は充実?ところがチャータースクールには一定の目標達成義務があり、達成されない場合は経営者が責任を負い、学校は廃校となるという。
*子供たち半喜び、チャータースクール経営者半泣き
外交・通商
国際協力資金削減
国政の項にインフラとして記載
NAFTAへ再交渉
「再交渉又は脱退」
特にメキシコと同等の条件で交渉したい様子
*米国喜び、メキシコ泣き
NAFTAの関税引き下げ
「フォードにメキシコ工場開設するな、さもなくば巨額の関税を払え」
とし、強引にフォードとトヨタに米国内で工場を建てさせたのです。それが逆にアメリカの損失に繋がるとトヨタ側が説明しても聞き入れなかった結果です。
*フォードもトヨタも米国も損をし、誰が笑うのでしょうか?ほんの一握りの工場雇用者だけ?
TPP脱退
「中国を為替操作国呼ばわり、TPP脱退」
自国産業保護のために、他国からの関税をできるだけ高くしたい氏にとって、TPPと中国は目の敵です。早速脱退し、各国と個別交渉へ
*トランプ氏大笑い後泣き、オバマ氏号泣
中国へ45%の関税
既に3月下旬に中国、欧州、日本の鉄鋼に25%の追加関税をかけた為、鉄鋼高騰で釘製造会社が経営危機に陥り、60人を解雇という事態も。中国による報復も予想されます。
*アメリカ、中国共々泣き笑いでしょう
経済政策
2500万人の雇用
「詳細は分からないが新たな雇用を約束」
気持ちは分かりますがどうやって?外国人を締め出してその後へ?
*職を探している人は大喜び!
経済成長率UP
「当初年3.5%を目指し4.0%へと進める」
大いに結構なことですが、具体案は?。実行されれば
*み~んな大喜びですね!
税制
大規模減税
「主要七つの税を三つに減らすことも含めた大規模な減税。しかしそのしわ寄せをどうするのかには触れていない」
主に法人税、個人所得税、キャピタルゲイン及び配当を減税、相続税撤廃というもので
参照 コラム:トランプ相場はまだ序章、大減税の衝撃=竹中正治氏
*大金持ちは大喜びですが、国家財源はどうするの?
育児減税
「低所得者向けに育児費用控除、母親に6ヶ月の有給育児休暇、低所得家庭に大幅
所得税控除」
「(トランプは)俺たちのことを忘れなかった」という声が聞こえそうですね。
*貧乏人も大喜び!
銃関連
銃規制撤廃
「トランプ氏は銃のない地域をなくそうという法の忠実な支持者」
目には目を、銃には銃をという主義で、一度撃たれてみれば分かるのではと思いますが…
*全米ライフル協会が笑い、銃規制協会の大泣き
銃を買いやすく、持ちやすく
「銃購入の際必要な身元確認を簡素化し、50州すべてに持ち運び自由に」
*喜ぶのはライフル協会、泣くのは銃規制協会と善良な市民でしょう
治安対策
職務質問復活
「職務質問を復活させて治安を強化。最低限シカゴでは確実に」
荒れたシカゴの治安が良くなるのはありがたいですが善良な市民まで職務質問攻めに会うのはごめんですね。
*市民は泣いたり笑ったり
サイバーレビューチーム新設
「軍隊・法的機関・民間人で構成されたチームを作り、ハッキングやサイバー犯罪に備える」
どの様に実施されるかは未知数ですが実施されれば
*政府は喜び、ハッカーとサイバー犯罪者の泣きですね
軍関連
退役軍人省改革
「ホワイトハウス職員や退役軍人ホットラインの総点検を含む改革」
国防省に次ぐ大きな省で、改革は至難の業です。
*国防省は喜ぶでしょう
米軍大改革
「現役兵士54万に増員、新ミサイルシステム、軍の全面審査等」
「米軍の規模を大々的に増強しその費用は日本・韓国・ドイツ等につぎ込んでいる防衛経費で賄う」
つまり日本等に応分に支払えというものです。
*米国が笑い、同盟国が泣くでしょう
エネルギー関連
クリーンパワープランなどの規制解除
「エネルギー業界の利害を守る為、環境保護庁による水路規制や二酸化炭素排出規制などの規制を撤回」
これによりオバマ氏が進めてきたクリーンパワープランは無残にも終焉。
*トランプ氏とエネルギー業界大喜びオバマ氏と環境団体が大泣き
石油、シェールガス採掘
「埋蔵量推定50兆ドルと言われる天然資源を使おうというもので、ここでもオバマ氏のクリーンエネルギーに対抗しています。
*エネルギー業界と米国は喜び、環境とその保護団体は泣くでしょう。石油産出国にとっては一大事です。
OPECから独立
「OPECとアメリカに敵対する国からの独立」
自力でエネルギーを調達するということです。
*米国が喜び、OPEC諸国が泣きをみます。
イラクの石油備蓄徴収
米国の力でイラクをねじ伏せる?何とも驚きの一語です。
*米国高笑い、イラク号泣
テロ対策
拷問許可
「テロ等にはウオーターボーディングの様な拷問や家族拘束までも示唆」
*米軍喜び、罪のない子供が泣きます
イスラム教委員会新設
「イスラム過激派について説明させるための新組織」
米軍喜び、善良なイスラム教徒が泣き
ISISを撲滅
「氏は大したことないよと言ってやっつけるでしょう」
*全世界喜びISIS泣き
ロシアと協力
「ISISの撲滅の為にロシアと協力」
と言いつつ実は身内のロシアでの事業に利益を図るため?国内からはロシアに屈服していると非難ごうごう。
*トランプ一族高笑い、米国泣く
ISIS地域でのネット切断
「ISIS活動地域ではネット禁止」
これは良いアイデアですね。
*ISISは困るでしょう
アフガニスタン米軍続行
「たとえこの戦争が間違いであったとしても、引き続き駐在する」
対テロ対策で両大統領見解一致
*アフガン大喜び
やっぱりお○○?
これらの公約は短絡的に見ればある程度の効果があるでしょう。しかし長い目で見たらアメリカを自滅に導く危険な方針がほとんどですね。
やっぱりお○○?と疑ってしまいます。
政治を興味深いものにしてくれた功績は大いに認めますが、共存共栄でお願いしたいものですね。