Last Updated on 2023年12月16日 by admin
職場のハラスメントの中で一番多いのがセクハラです。困ったことにやっている本人の自覚がないことも多く、受けた人は大迷惑です。
しかも恥ずかしさや後の仕返しが怖いことで訴えにくく泣き寝入りするということも少なからずありますね。
そんな方へ、この機会にセクハラ解消法を学び悩みを一挙に解決しましょう!
目次
セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)とは
性的な嫌がらせのことです。その言動によって受けた相手が不快に感じたり、不利益を受けた場合は法的に解決できます。
職場でのセクハラは男女雇用機会均等法によって以下のように定義されています。
対価型セクシュアルハラスメント
職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したことで解雇、降格、減給などの不利益を受けること
環境型セクシュアルハラスメント
性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に大きな悪影響が生じること
多くは男性から女性に対してですが、女性から男性へ、同性間でも行為者にも被害者にもなり得ます。
また上司や同僚だけでなくその職場に出入りする全ての人― 顧客、取引先、観客、患者、生徒などがセクハラをしても職場のセクハラとみなされます。
病院で患者が看護師の嫌がる性的言動をして看護業務に集中できなくなったら、病人と言えどセクハラにあたります。
(職場とは)
ここで言う職場とはいつも働いている職場だけでなく、取引先、顧客先、出張先、業務で使用する車中、業務延長のアフターファイブ宴会等、業務中の場所を意味します。
参照
職場でのハラスメントでお悩みの方へ(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
こんなことはセクハラにあたります
性的・身体的な冗談、からかい、質問
例えば「でっかいケツだねー、安産タイプだね」と言ったとします。
私の両親の話では、昔は若い女子社員をこの様にからかい、恥ずかしさで真っ赤になっているのを見て、みんなで笑い楽しんでいたとのこと。
新入社員は男女共この様な暖かいからかいや冗談を受けて自然と会社に馴染み成長していったといいます。
ところが今はどうでしょう。からかわれた女子社員が気分を害したらこれは立派なセクハラです。
冗談もうかつに言えないゆとりのない時代とも言えますね。
- 猥褻な絵や写真などを見せたり、配ったり掲示すること
- 性的な噂を流すこと
- 不必要な身体への接触
- 交際や性的関係を迫ること
- その他相手や他の人に不快感を与える性的な言動
- 以上のようなセクハラに対して拒否や抗議をされて、解雇や不当な人事異動などの不利益を与えること
- 部下がセクハラを受けているのにそれを黙認すること
これらは全てセクハラにあたります。
しかし同じことをしても言っても受ける人によって反応が違いますね。
Aさんは怒り、Bさんは喜んでいたら、Aさんにはセクハラにあたり、Bさんには良かったということで、一体何を基準にすれば良いのか分かりにくいことが難です。
厚労省では一般的な男女の感じ方を基準とするとしていますが。
セクハラ解消法
はっきりと意思を伝える
セクハラを受けたら先ず、困っている・嫌だ・やめて欲しいという意思表示をします。
そうでなければあなたが喜んでいると思われても仕方がないのです。
上記のように嫌がっていなければセクハラになりませんね。
どんどんエスカレートするでしょう。
記録する
そしてすぐに記録しましょう。
セクハラを受けたこと、それに対して抗議したこと、これからのことも全て5w1h方式で記録します。
相手からの手紙やEメール、写真、録音データ等があればそれらもとっておきます。
これらは後々紛争になった場合は勿論、どこに相談に行っても必ず聞かれるものです。
日付順に記録し、すぐに答えられるようにしておくためです。
上司や同僚に相談する
先ず周りの人たちに相談しましょう。
軽い嫌がらせならば、もしかしたらセクハラをやっている人は、自分で気付かずに無意識で、あるいは良かれと思ってやっているかも知れません。
周囲に相談することで気付かせることができる場合もあります。
また同じような被害にあっている人が居れば一緒に対抗できますね。
仲間を増やすと大きな力になります。
人事課や会社の相談窓口に相談する
周囲に相談しても埒が明かない場合や相談できない場合は相談窓口に直接相談しましょう。
セクハラは個人の問題だけではなく会社が取り組むべき問題です。
会社は相談を受けたらそれに対処しなければならない義務があります。
事業主はセクハラが起きないように従業員を指導し、相談窓口を設置し、おきた場合はそれに対処し、再発防止策を立てるように法律で定められています。
これらを実施しなければ会社名を公表されるなどの処置がありますから親身になって対処してくれるでしょう。
あなたは法的に守られているのですから、きちんと会社に相談しましょう。
都道府県労働局に相談する
会社側が力になってくれない場合や、そもそも会社に問題がある場合は労働局に相談しましょう。
ただで相談できるうえに秘密も厳守してくれ、匿名でも相談できます。
公正な立場で事実確認をし、会社に非があればそれを正すように指導してくれます。
また会社と紛争になっている場合は調停もしてくれます。
先ず相談しどのようにしたら良いか教えてもらいましょう。
調停を望む場合、調停申請書はこちらからもダウンロードできます。
労災認定してもらう
あなたがもしセクハラによる精神的苦痛が原因で精神病になったり精神障害者になったら、労災申請により労災を受けることができます。
この場合も証拠となるものや病院の領収書等が必要です。
裁判をおこす
あなたに全く非がないのに会社側が一向に答えてくれず、更に減給されたり、解雇されたり、病気になったり甚大な被害をこおむった場合は、裁判をおこし損害賠償を請求することができます。
会社には業務上で従業員が第三者に被害を与えた場合、損害を賠償する責任があるからです。(民法第715条、使用者責任)
しかし裁判は非常に時間と労力がかかります。
事を起こす前によく考えることが必要です。
しかももしあなたが完全に正しくとも、それを証明してくれる人や証拠品がなければ裁判で負けてしまうのです。
そうすれば損害賠償を受けられないばかりか裁判費用まで支払わなければならないのです。
そうならないように裁判を起こす前に、
弁護士に相談する
ことをお薦めします。そして裁判で勝てる見込みがあるかどうか聞いてからことをおこすのが賢明なやり方です。
転職する
会社との紛争に多大な時間と労力を費やすよりも、過去のこととしてキッパリ諦め新しい人生を切り拓くという考え方もあります。
損害の程度にもよりますが、限られた人生の時間を考える時、無駄にする訳にはいきませんよね。
以上参照
職場でのセクシュアルハラスメント(厚生労働省・都道府県労働局)
職場でのハラスメントでお悩みの方へ(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書(概要版)平成 24 年度 厚生労働省委託事業
最後に
以上がセクハラ解消法でした。
ハッキリと意思表示をして、一人で悩まなず周りの人に相談するのが先決。
こじれたら各相談機関に相談すること。
非常に勇気がいるものですが相談する勇気があなたを救います。
その先には明るい未来があなたを待っています!