Last Updated on 2023年12月16日 by admin
はじめに
今就職(転職)を目の前にして自分の実力、キャリアに物足りなさを感じている方、そしていまいちアピールポイントに欠けると思っている方にお薦めしたいのが「資格」です。
一生懸命に勉強したのに、あるいは今まで会社の為に頑張ってきたのに、履歴書には特記するものがない、そんな方には「資格」が効果的です。
資格は隠れた実力やキャリアを可視化して証明してくれます。昔は「芸は身を助く」といいましたが今は資格が身を助けてくれるのです。
巷では資格を取得する為の学校や講座が大人気で様々なコースがありますが、ここでは就職や転職、主婦の再就職に有利な資格に限定してご説明しましょう。
目次
1 就職に有利な資格
新卒の場合は医師、看護師などの業務独占資格や宅建主任などの設置義務資格という必須資格を除けば、就職に際して資格の有無はあまり問われません。その人の能力とやる気と人柄が大きく決定を左右します。
しかし大勢の志望者から絞り込む時、やはりそこに光るものがあればそれは大きな差になります。まして今まさに「資格の時代」、持たないことの弱みは免れないでしょう。
資格はまた仕事に対する熱意を示す自己PRとして効果的です。仕事の準備としてここまで努力してきたという証拠となります。
できれば持っていたい有利な資格は下記の通りです。
・ TOEICテスト
英語のコミュニケーション能力を調べる世界同一規格のテストで、新卒の場合最低550点以上、700点以上がアピールポイントです。
最近は国際化に伴い、入社にあたりTOEICの最低点を決めている企業が増えていますので、どの業界に進むにもチャレンジしたいテストです。
・ 日商簿記2級
入社してから取得してもいいのですが履歴書に書ければ即戦力として強い味方になります。
経理、税務関係の仕事には必須の資格で、会社によっては資格手当が付く場合もありますのでスタートから他に差を付けられる有利な資格です。
・ MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
今はパソコンが必須の時代、事務に営業に現場に欠かせないワードやエクセルのスキルを証明するマイクロソフト社の資格です。TOEIC同様世界中で通用しますので就職には大きな強みとなります。
・ 秘書検定
ビジネスの基本のマナーを習得していることの証明で、特に女性にお薦めする資格です。総合職、事務職の就職には持っていたい資格です。
・ 日経テスト
ビジネスの基礎力を証明するもので、いかに自分が就職に際して準備してきたかという証になります。男性は秘書検定の代わりに持っていると有利な資格です。
・ 自動車運転免許
事務職以外ほとんどの職種で必要とされる資格です。特に地方では車がなければ何も出来ない状態ですので、時間的余裕がある在学中に取得しておくことをお薦めします。
この他に
・ 漢字検定
・ 中国語検定
・ 実用英語技能検定
・ ITパスポート
なども有効な資格です。
2 転職に有利な資格
では転職の場合はどうでしょう。
転職の場合は多くは資格よりも経験を重んずる企業が多いデータがあります。(資格必須15%、資格問わず77%、DODA調査による)
しかし異業種への転職や、若年で経験が少ない等判断材料が少ない場合は採用の際資格を考慮することが多いことも確かです。人事担当者の80%が参考程度から資格だけでの合格判断で資格を考慮したとのこと。(ユーキャン調査)
どのような資格が転職に有利なのでしょうか、人気の高い資格イコール転職に有利とは限りません。その資格が有利かどうかは実際に企業から需要があるかどうかで判断することが重要です。
2_1 必須資格 ハローワークのデータから
先ず全国のハローワークに企業から実際に募集されたデータから考えてみましょう。(ハローワークインターネットサービス「免許・資格を採用の必須条件とする求人」から)
・ 普通自動車免許
どの業界にも必須条件としてトップ又は次点で、特に転職には必須の資格です。
・ 建築士(一級、二級)
常に上位を占めている資格で、建築業界のトップレベルの象徴として君臨しています。常に人材不足のこの業界の中で、更に求められている資格です。
・ 日商簿記検定
(1級~3級)不動の人気は長年に渡り続いています。一般事務、経理会計系には必須の資格です。2級が一番必要とされています。
・ TOEIC
・ 宅地建物取引士
不動産取引の際には必ず必要な設置義務資格です。従業員五人に一人必要ですので、多くの需要があります。
・ 実用英語検定
級によって違いますがTOEIC同様テストは年に数回あり、全国津々浦々に会場が設けられていますので、地方の方にも受けやすいテストです。英語の専門職の場合、1級+TOEIC高得点という形で両方の資格表示が一般的です。
・ 社会保険労務士
時代のニーズと共に各企業にも必要な人材となっています。
・ インテリアコーディネーター
・ 税理士
・ 司法書士
・ 基本情報技術者
PG(プログラマー)ど,SE(システムエンジニア)などの技術者で、どの業界からも広く受け入れられています。
・証券外務員
・衛生管理士
等です。
2_2 必須資格 民間データから
ハローワークの場合比較的中小企業が多くまた業種によるバラツキがあることから、それを補うため民間のデータを調べてみました。
民間各社に寄せられた求人から、必要とされる資格の需要度の高いものを以下に列挙しました。
・ 普通自動車免許
は全ての業種で必要とされる1位(あるいは2位)でした。
・ 薬剤師
・ 日商簿記検定(2級、3級)
・ 建築士(1級、2級)
・ MR(医療情報担当士)
・ 建築施工管理技士(1級、2級)
・ 電気工事管理技士(1級、2級)
・ 宅地建物取引士
・ 管理栄養士
・ 公認会計士
・ 技術士(建設部門)
・ 管工事施工管理技士
・ 電気主任技術者
このように現場でも専門資格保有者のニーズが高いことが分かります。
以上は資格が必須条件の求人ですので、資格がなければ応募することもできません。資格のあるなしの差が歴然と表れています。
2_3 あるのが望ましいとされる資格
企業の担当者が採用の際考慮に入れる資格です。これらを取得していれば経験がなくとも採用される確率が高くなる有利な資格です。
・ TOEICテスト
・ 社会保険労務士
・ 宅地建物取引士
・ 日商簿記検定2級
・ 行政書士
・ 中国語検定
・ ファイナンシャルプランナー
・ ネットワークスペシャリスト
・ MOS
・ 中小企業診断士
等です。
3 主婦の再就職に有利な資格
結婚、出産、育児と長いブランクの後での再就職、ワークライフバランスをとりながら働くには資格を取得するのが一番です。主婦が働きやすく、かつ需要度の高い資格は以下の通りです。
・ 調剤薬局事務
薬局でのレセプト作成等の事務で需要が多いのと病院と同時間帯ですので残業がないので働きやすい。
・ 医療事務
需要が多く、ライフサイクルに合わせて働ける女性に人気の資格です。
・ 保育士
働く女性が増え、今後ますます需要が増える仕事です。今までの育児経験が活かせるのと保育士の仕事が育児に活かせるメリットもあります。
・ 日商簿記検定2級
事務系の仕事を望むなら、パートの場合もブランクを埋める為に不可欠です。
・ 登録販売者
ドラッグストア等で必要とされている資格で、全国どこにでも需要があります。
・ 介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
高齢化社会で需要が多い資格です。家事の経験が活かせるのと、家族の介護の為の勉強にもなります。キャリアアップして、上級の資格を取得するのに必要不可欠な資格です。
まとめ
就職、転職、主婦の再就職には上記の資格が有利なことが分かりました。なぜ有利なのでしょうか?資格そのものに価値があることは明らかですが、それ以上に資格を取る過程が大事なのです。
資格を取るために一生懸命に勉強する、努力することがその人を磨き、成熟させるからです。企業はそれを見逃しません。そのことを評価して、今後の仕事に活かせる人物だと判断して採用します。
ですからどんな資格でも価値があるのです。ご自分に合った資格を見つけ、自己修業の一つとして捉え、合格を掴み取って下さい。努力のち栄光!